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2025.05.20

フッ素塗布は何歳から?歯科医推奨の開始時期と頻度、料金をまるっと解説

フッ素塗布は何歳からアイキャッチ

「虫歯予防にフッ素塗布が良いと聞くけど、何歳から始めればいいの?」
そう疑問に思う保護者の方は多いのではないでしょうか。

小さなお子様の歯はエナメル質が弱く、虫歯リスクが高いため早めの対策がカギとなります。

詳しくは本文でお伝えしますが、フッ素塗布の開始時期は1歳半頃が目安です。

今回は、小児歯科医の見解をもとに、フッ素塗布の開始時期や効果、頻度、安全性までわかりやすく解説します。

フッ素塗布は何歳から?1歳半頃が目安

フッ素塗布は1歳半から

1歳半頃になると食べ物の種類が増え、奥歯も生え始めるお子様が多くなります。

生え始めの奥歯は溝が深いので、食べかすが残りやすくなり、虫歯リスクが高まる時期でもあります。

1歳半頃にフッ素塗布を開始することで、虫歯になりやすい乳歯を保護し、強い歯を作るための土台を作れるでしょう。

 

ただし、お子様の歯の生え方には個人差があります。

生後6か月を過ぎて歯が生え始めたら、まずは歯科医院を受診し、お子様に合ったフッ素塗布の開始時期について相談することをおすすめします。

 

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子供の歯を守るフッ素塗布3つの効果

フッ素塗布3つの効果

フッ素には、大きく分けて次の3つの働きがあります。

①歯の再石灰化を促進

フッ素塗布による歯の再石灰化

食事をすると、お口の中は酸性に傾き、歯の表面からカルシウムやリンといったミネラル成分が溶け出してしまいます。
「脱灰(だっかい)」という症状で、虫歯になる原因の1つです。

一方で、唾液には溶け出したミネラルを再び歯に戻す「再石灰化(さいせっかいか)」という働きがあります。

フッ素は、この再石灰化を力強くサポートします。
唾液中のミネラルが歯に戻る働きを助け、歯の表面の結晶構造を修復してくれるのです。

初期の虫歯であれば、フッ素の助けによって再石灰化が進み、元の健康な状態に戻る働きも期待できます。

②歯質を強化

フッ素塗布による歯質の強化

歯の表面を覆うエナメル質は、体の中で最も硬い組織ですが、酸には弱いです。

特に生えたばかりの乳歯や永久歯は、エナメル質の構造が未成熟で弱く、虫歯になりやすい状態です。

フッ素は、このエナメル質の成分に取り込まれ、より酸に溶けにくい安定した結晶構造に変化します。

例えるなら、歯の表面をより頑丈な鎧でコーティングするようなイメージです。

これにより、酸によるダメージを受けにくくなり、虫歯に対する抵抗力が高まります。

③虫歯菌の活動を抑制

フッ素塗布による虫歯菌の抑制

虫歯は、虫歯菌が食べ物に含まれる糖分を分解して「酸」を作り出すことが主な原因です。

この酸によって歯が溶かされます。

 

フッ素には、虫歯菌が糖を分解する際に使う「酵素」の働きを邪魔する効果があります。

虫歯菌が酸を作り出す能力を弱めることができるのです。

さらに、フッ素は虫歯菌自体の活動や増殖を抑える効果も持っており、お口の中の虫歯リスクを低減させるのに役立ちます。

フッ素塗布の前に歯医者で行う確認項目

フッ素塗布前の確認事項

歯科医院でフッ素塗布を行う前に、お子様のお口の状態を詳しく確認します。

歯の生え具合や虫歯のチェック

乳歯が何本生えているかや、永久歯への生え変わりの状況、虫歯のチェックします。

大きな虫歯がある場合は、フッ素塗布より前に、治療を行う場合があります。

お口の中の清掃状態

プラーク(歯垢)や食べかすが残っていないか確認します。

歯の表面が汚れていると、フッ素がうまく浸透しないため、必要であれば塗布前に歯のクリーニングを行います。

アレルギーの有無

過去にフッ素や他の薬剤、食べ物などでアレルギー反応が出たことがないか、保護者の方に確認します。

安全に処置を行うために、アレルギー情報は重要です。

全身の健康状態

お子様の体調が良いかどうかも確認します。

体調が悪い場合は、無理せず日程を変更することも検討しましょう。

生活習慣のヒアリング

普段の食生活(甘いものを食べる頻度など)や、歯磨きの習慣についてお伺いすることがあります。

お子様の虫歯リスクを評価し、より適切なアドバイスやフッ素塗布の頻度を提案できます。

心配なことや疑問点があれば、遠慮なく質問してください。

フッ素塗布は保険適用外?料金と治療時間

フッ素塗布保険適用外

虫歯予防を目的としたフッ素塗布は、基本的に健康保険の適用外(自費診療)となります。

これは、病気の治療ではなく、予防処置とみなされるためです。

ただし、ごく初期の虫歯に対する治療の一環としてフッ素塗布が行われる場合は、保険適用となるケースもあります。

フッ素塗布の料金の目安は3,000円前後

フッ素塗布3つの効果

自費診療のため料金は歯科医院によって異なります。

当院では、虫歯予防を目的としたフッ素塗布は3,300円で行っております。

初期の虫歯が疑われる場合は、保険適用してのフッ素塗布が可能なため、まずはご相談ください。

フッ素塗布にかかる治療時間は30~40分程度

フッ素塗布を行う際は、効果を高めるための準備処置から行います。

  1. 1,歯の表面の汚れを落とすためのポリッシング(研磨)
  2. 2,歯間を清掃するフロス
  3. 3,歯面がきれいになった状態でフッ素塗布

この一連の処置をすべて含めて、かかる時間は全体で30~40分です。

歯医者でのフッ素塗布は3~6ヶ月に1回が推奨

フッ素塗布の頻度

歯医者でのフッ素塗布の頻度は一般的に3~6ヶ月に1回が推奨されています。

塗布したフッ素は、唾液や食事などによって少しずつ表面から流れ出ていきます。

定期的にフッ素塗布を繰り返すことで、歯の表面にフッ素を補充し、虫歯になりにくい状態を維持することが大切です。

虫歯リスクが比較的高いお子様

甘いものをよく食べたり、歯磨きが苦手だったりする場合は、1~3ヶ月に1回程度の頻度が推奨されることがあります。

虫歯リスクが比較的低いお子様

歯磨きの習慣が身についており、歯の健康に問題がない場合は、3~6ヶ月に1回程度の頻度でも十分です。

最適なフッ素塗布の頻度については、かかりつけの歯科医師がお子様のお口の状態を診て判断します。

気軽に相談してみてくださいね。

自宅ではフッ素入り歯磨き粉を活用しよう!

フッ素塗布前の確認事項

毎日の歯磨きにフッ素入りの歯磨き粉を取り入れるのがおすすめです。

お口全体にフッ素が行き渡ることで、むし歯になりにくい状態を保てますよ。

効果をより高めるためには、適切な量の歯磨き粉を使い、丁寧に歯を磨くことも大切です。

特に小さなお子様の場合は、保護者の方が仕上げ磨きをしっかり行い、磨き残しがないように気をつけてあげてください。

うがいは軽く1回だけにする

歯磨き粉のうがい

歯磨きの後は、少量の水で軽く1回だけうがいをする程度にすることをおすすめします。

何度もうがいをすることで、フッ素が流れでてしまうことを防ぐためです。

続けやすい工夫も大切!

お子様が歯磨きを続けられるように、いちご味やぶどう味など、好みの味や香りのものを選んであげることも大切です。

歯磨きの種類としては、研磨剤や発泡剤が無配合または少なめの歯磨き粉がおすすめです。

乳歯の表面を傷つけにくく、泡立ちすぎないことで磨き残しも確認しやすくなります。

どの歯磨き粉を選べばよいか迷った場合は、かかりつけの歯科医師に相談してみてくださいね。

定期的なフッ素塗布でお子様を虫歯から守ろう!

フッ素塗布何歳からまとめ

生後6ヶ月を過ぎて歯が生え始めたら、まずは歯科医院を受診してみましょう。

お口の状態を確認し、フッ素塗布の開始時期について相談する良いタイミングです。

本格的なフッ素塗布は、1歳半頃を目安に開始すると良いでしょう。

歯医者でのフッ素塗布は、3~6ヶ月に1回のペースがおすすめです。
※虫歯リスクが高い場合は1~3ヶ月に1回を推奨しております。

定期的な歯科医院でのケアと、自宅での毎日の歯磨きを組み合わせることで、虫歯予防効果を最大限に高められますよ。

フッ素塗布の時期や頻度、自宅でのケア方法は、かかりつけの歯科医に相談しながら進めるのが安心です。

お子様に合った方法で、無理なく虫歯予防を続けていきましょう。

 

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